緑豊かな飛騨高山が誇る
「木づくり」の文化と歴史。
古く脈々と息づくのは
伝統を尊み、発展し続ける 技とこころ。
時代を越えて 暮らしを紡ぐ 家具となる。
古く木工の歴史と文化が息づくまち・岐阜県飛騨高山で受注生産を行う木製家具メーカー。
巧みな伝統技と新しい感性が織りなす、一生ものの無垢材家具です。
節が少なくなめらかで、見惚れるほど美しい木目が魅力。アメリカ広葉樹木材の規格で最高ランク(FAS)の無垢材を使用し、職人が木目や木の特性から適材適所を見極め、さまざまな部材となります。中でもダイニングテーブルの天板は最上級の木材を選び抜いています。
木を曲げる「曲木」や、座面を削る「座ぐり」など、飛騨家具の伝統を生かした多くの技法で部品を製作。釘を使わずに組み上げるため、各部品には非常に高い精度が求められます。機器や治具(補助工具)の開発にも力を注ぎ、正確で効率のよい生産を可能にしています。
飛騨高山の文化と伝統に裏打ちされた、熟練の職人技を生かしながら、
機械の開発により、効率と精度の高い生産体制を目指す工場の技術を紹介します。
温度や湿度、水分量を管理。
1年半以上の時を経て
家具づくりに最適の
木材へ。
不適切な含水率の木材は、反りや割れ、狂いを引き起こします。まずは、天日にさらし半年から1年以上かけてゆっくりと乾燥。それから温度・湿度を調整できる乾燥室で2週間程度かけ含水率7〜8%程度まで乾燥させたら、木材倉庫で保管し加工工程へまわします。
効率よく品質よく生産するため
使用するのは木材のよい部分だけ。
丁寧に木の状態をチェックし
適材適所へ。
「木取り」は椅子やテーブルを作る際に必要な部材を、おおよその形・サイズに板から荒取りする作業です。板材の腐れや割れ、木目の状態などで不適切な部分を取り除き、適材適所を見極めて各部材用に荒取り。それぞれテーブル工場や椅子工場へと送り出します。
職人の確かな目と
飛騨家具の伝統が織り成す
独自の技術で
効率よく、正確に。
天板材は複数の板を手作業で接着します。十分に乾燥させた木材が、接着剤の水分によって狂いが出ないよう、完全に硬化・乾燥するまで温度・湿度が一定に保たれた「養生室」で3日寝かせて加工します。
木目の色味だけでなく、年輪の外側(木面)に向かって曲がりやすい木繊維の性質を考慮し、より狂いが出ないようよう並べられています。
加熱して柔らかくした木材を曲げる「曲木」は飛騨家具の特長的な技法の一つ。曲げる時間や圧力調整は職人の熟練の知恵と技術を要します。デザイン性が高まるだけでなく、木目が通ってるため強度もあります。
● 材料に無駄がない
● 木目のつながりが美しい
● 強度が高い
心地よくお尻がフィットする形に切削する技術。高額になりがちな加工だが、国内では希少な座ぐり機械を備え、工業製品レベルの価格での生産が可能。
古くから伝わる、こけしや野球バットと同じ技法。木材を回転させながら、高速で回転している刃物に押し当てて丸に棒状に削っていく。
釘を使わず
木と木を合わせて組み立てる。
その美しさは
全工程の精度の高さの証し。
精度よく加工された部材を、一つ一つ組み立てていきます。家具は部材のほんの少しの差が製品の完成度を左右します。人の力では閉まりにくいところは、昔ながらの「端金(ハタガネ)」やプレス機を使ってしっかり締め付け。接着材がきちんと硬化するのを待ち、仕上げの塗装を行います。
どんなに古くなっても
相談できる
一生もののお付き合い
布の張り替えやイスの修理、傷ついたテーブルの再塗装など、さまざまな修理・メンテナンスが可能です。現在生産していない古いものでも、熟練の職人が手作業で対応。安心して長く付き合える、一生ものです。